こんにちは!
OKINAWA OPEN 2021開催まであと6ヶ月を切りました。FOGO JAPANでも準備は着々と進んでおり、早く3月になってくれないかなぁと思っています。
先日、Instagramのストーリーでこんな投稿がありました。
「FOerの魅力ってなんでしょうか?」
確かにFOって出場時間がかなり少なく、試合中コネコネしていて何が起きているかよく分からない。練習中もグラウンドの隅っこでコネコネしている妖精達。
今回は、FO歴6年目を迎える僕が謎なポジションFOについてお話ししたいと思います。
FOer=試合展開を全て変えるゲームチェンジャー
FOとは、クオーター始まりとスコア後に発生するボールの取り合いのことを指し、そのFOを専門とするポジションをフェイスオファー(以下FOer)もしくはFOGOと言います。
また、FOGO JAPANのルーツはFOGOの技術向上を目指し陣野クリスが設立したクリニック集団となります。
今でこそFOerはチームに無くてはならないポジションとして確立されており、各チームに数人はいるのではないでしょうか?
しかし、FOerのポジション化はまだまだ歴史が浅く、様々な紆余曲折を経て現在の地位を獲得しました。
ポジション化前のFOは、それほど重要視されておらず、MFの誰かがやれば良いという認識でした。また、FOを専門的に行うプレイヤーをFace Off Get Off(FOGOの語源)と呼ばれ揶揄されていました。(今もそうだと思いますが、、、)
しかし、FOの勝率と試合の勝率が密接に関係しているとのことで、2010年ごろに見直されていきました。2012年アメリカにて、FOの技術向上のためFaceOff Academyが設立されました。そして、2015年MLLにてNYリザーズのGreg GurenlianというFOがMVPに受賞しました。
その後もどんどん発展し、PLL試合中継でもFOerのマッチアップも注目されるようになったのです。
ところで、FOの勝率と試合の勝率が密接に関係しているとはどういうことなんでしょうか?
ラクロスでは、ボールのポゼッション時間が勝利を左右する重要な要素の一つと言われています。
ポゼッション時間が長くなればなるほどオフェンス時間が長くなり、スコアのチャンスが増えていきます。逆に言えば、ポゼッションを奪えないままであれば、常に攻め込まれ失点する可能性がどんどん高くなっていきます。
しかし、ラクロスにおいてポゼッションを奪うのは至難の技です。ターンオーバーさせるにはチェイスやパスカット等がありますが、試合で滅多に無いものです。
そこで、ポゼッションがどちらでもないFOが重要であり、勝つことによってポゼッション時間を稼ぐことができます。
さらに、ラクロスは「流れのスポーツ」と言われています。試合展開が良くなればスコアがどんどん入り、悪くなればスコアを伸ばせず失点も続いてしまうものです。そんな中、スコア後のFOが重要になり、良い流れをキープor悪い流れを断ち切るポジションを担っています。
また、FOerがそのままスコアするFOブレイクは、試合展開を一変させてしまうスーパープレイもあるのです。

FOは、試合を良くも悪くもガラッと変えてしまうゲームチェンジャーと考えております。ラクロスの試合を観戦する際、そんなグラウンドの妖精達にも注目してみてくださいね。
ラクロス界で一番巨大なコミュニティ??
前述の通りFOは各チームに存在していますが、少人数しかいません。毎日練習はしていますが、どうしてもマンネリ化してしまうのがFOerの宿命です。そこで、FOerは外部のチームに”武者修行”へ行く機会が多いと思います。それも、近くの大学や社会人チームだけでなく、他地区へ修行しに行くことも珍しくありません。そこで、連絡を取り合うということで全国各地のFOが参加しているコミュニティもあるのです。
また、全国各地で開催されるクリニックや練習会でも多くのFOerがチームや地区の垣根を越えて参加しています。現在ではコロナの影響もあり、なかなかクリニックや練習会ができない状況ですが、オンラインで練習会を行っており、チームを超えてFOを熱心に研究しています。
また、何回も連絡や顔を合わせていることもあり自然と仲が良くなります。さらに、FO同士かなりオープンであるため、練習日であれば気軽に修行しに行くこともできるのがFOの特権ともいうべき特徴の一つであると思います。僕も学生時代の時も他の大学のFOは積極的に受け入れていましたし、連絡一つで他地区の大学へ修行しにいっていました。

東京へ修行に行った写真
こんなオープンでフラットな関係がFOの良い特徴の一つと思います。また、全国各地・場合によっては海外にも行けるため旅行好きな人にはぜひオススメしたいポジションです。
この特徴もFOerが専門的かつ少人数であることが関係していると思われます。そんなオープンで良いライバル関係を構築していくことができるFOコミュニティを大切にしていきたいものですね。
おわりに
去年よりNCAAでのFOルールが変更され、簡単にいうと「FOの簡略化」されました。このことについてFOerとして少し残念ではありますが、いずれ日本でも採用される可能性が高いと思われます。しかし、ラクロスにおいてFOの重要性は変化せず、これからもどんどん発展していくポジションだと信じています。
そんな、グラウンドの隅っこにいるFOer無限の可能性を秘めていると思います。今度ラクロスを観戦する際、ぜひ注目してみてくださいね!